寺子屋 大仙寺の日々是好日

三重県伊賀にあるお寺。大仙寺の寺子屋ブログです。探究型の寺子屋です。HP → https://www.iga-daisenji.org/

寺子屋まつり開催しました!

10月17日(日)に寺子屋祭りを開催しました。寺子屋の子ども達は、自分たちが企画したお店を運営しました。たくさんのお客さんに、てんやわんやでしたが、お客さんに楽しんでもらえたようです。

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「子ども達が生き生きしていました。」

「お祭りを通して、子どもが成長しているのがよく分かりました。」

「年下の子によく声をかけてくれていました。」

「子ども達の笑い声や温かい雰囲気。ほっとする様な幸せな気持ちになれました。」

「楽しくて子どもも大喜びでした。」

「みんなで集まって何かできるの楽しみにしていたんですね。」

 

こんな感想を保護者の方々からいただきました。他にもたくさんのメールもいただき感謝でいっぱいです。子ども達にも感想を聞いてみました。

 

「お客さんがいっぱい来て、うれしかったよ。」

「途中でルール変えたりして、工夫できたよ。」

「仲良くなったよーー!」

「たこ焼きうまかった!今度は自分のお金で買いたい!」

「力を出し切って疲れたよー」

 

一人一人、感じ方は違いますが、みんなでできたことが嬉しいです。この寺子屋祭りの構想は、昨年、退職を決めてから、いつかできたらなぁと思っていたことでした。地域の子ども達が、自分たちで祭りを作っていく。そうやって子ども達が育つ場を作りたいと思っていました。こんなに早く実現できるとは思ってもいませんでした。

 

これも、寺子屋に来ている子ども達、通わせてくれる保護者の方、またその友人の方々のおかげです。そして、こうやって大仙寺を守ってきてくれた多くの方々の支えのおかげです。

 

去年の今頃は、今ここでこんなことが起きているなんて思ってもいませんでした。縁というのは不思議です。予定された縁なんてないのに、つながってしまった僕たち。

 

子どもの成長が楽しみで仕方ありません。子ども達の成長を後押しできる、そんな寺子屋にしていこうと、改めて決意した時間でした。

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おとなの背中 〜中学寺子屋にゲストが来ました〜

鷲田清一さんという哲学者が大好きです。その中でも、おとなの背中というエッセイ集が大好きです。無人島に行くなら絶対持って行きます。

おとなの背中 (単行本)

おとなの背中 (単行本)

  • 作者:鷲田 清一
  • 発売日: 2013/09/21
  • メディア: 単行本
 

 エッセイの題名を使わせてもらった、寺子屋企画『おとなの背中』

 

これは、地域で活躍する、面白い大人の方をゲストに招き、中学生と語り合うという企画です。社会は僕たちが思っている以上に広くて、世界はもっと広い。だから、子ども達には、本気になっている大人にたくさん出会ってほしい。ゲストの方から、聞いた話、話した話は、時間と共に忘れていくかもしれません。しかし、何かが残るはず。それこそが学びです。少しずつ残ったものを足していけば、大きな経験として、生きることを下支えする。

 

アインシュタインの言葉に、こんなものがあるそうです。

「学校で学んだことを全て忘れた時に残っているものが教育」

あーーそうだなって思う。ボクらには忘れるという機能が備わっているけど、それでも忘れないことがある。それが知となっていく。

 

今回のゲストは、NPO法人伝丸(https://www.tsutamaru.or.jp/)代表 和田 京子さんです。伝丸さんは、伊賀に暮らす外国人支援をするNPOの代表です。三重県NPOグランプリも受賞されている団体です。

 

ボクはUターンしてくる際に、伊賀は外国の人が多いから、何かサポートできることをしたいと思っていました。それは、自分自身が協力隊で海外にいた時に、たくさん現地の人に支えてもらったからです。

 

伊賀で活躍しているNPOがあると聞き、早速、連絡させていただきました。最初に会った時から、和田さん達の、伊賀で外国の人も日本の人も、幸せに共に生きていくことへの情熱を感じました。そして、何よりいろんなご縁が重なって、団体を立ち上げて、活動されている。その姿にも感銘を受けました。

 

ボクたち人間は、生きがいをもって生きることが、伸び伸び生きることにつながると思っています。それは間違い無いでしょう。生きている実感をもっているのってすごいパワーです。でも、生きがいを自分で作り出すものだって、思い過ぎてしまう。

 

最近読んだ『都市と野生の思考』(鷲田清一・山極寿一著)にこんな一節がありました。

「生きがいとは本来、誰かに期待されることによって生まれる。自分で決めるものじゃない。」

 和田さんも、インドネシアに4年住んで帰ってきてから、伊賀の人たちに頼まれることをしているうちに、形になっていったとおっしゃっていました。なんだか、この一節に通じます。和田さんはNPOの代表ですので、通訳を手配したり、翻訳者を手配したり、支援につなげたり、黒子の仕事もたくさんしている。でも、それはいつも、伊賀に暮らす外国の方達の幸せを願っている。ゴールはぶれていないんだよなぁ。

子ども達に、伊賀で住む外国の方の話をしている時の、和田さんの顔が生き生きしていてそれも嬉しい。子どもは社会の宝だから。もっとびっくりしたのは、さすが伊賀の子ども達。当たり前のように、クラスに外国の子がいる環境で育ってきているので、関わり方も知識も豊富。未来は明るいなぁって思う。

働く=お金を稼ぐ これは株式会社でもNPOでも同じなんだけど、そうしないと、会社や団体を維持できない。でも、お金をかせぎたいから、会社があるわけでも、NPOがあるわけじゃない。社会にとって、役に立つことを提供する対価としてお金がある。そんなことを、話を聞きながら思っていました。

 

子ども達は、どんなことを感じたのでしょうか。今度、聞いてみようと思います。

 

和田さん、ありがとうございました。

 

和田さんから、みんなに一言もらいました。

「素敵なのは子ども達。伊賀ですくすく育っていますね。」

 

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子ども達とお祭りを作るということ

明後日は、いよいよ寺子屋祭りです。

iga-daisenji.hatenablog.com

 今回のコンセプトは、「自分も楽しく、相手も楽しい」ということです。シンプル。明日、お祭りづくりを手伝ってくれる子ども達17名と準備をします。

 

寺子屋に来ている子もいれば、初めて来る子もいます。敷居は低く、来るもの拒まず、去るもの追わず、そんなことを大事にしたい。

 

お寺に来たら、「どんな自分でも、大事にされて、そのままでいいんだな」って感じて帰ってほしい。あるがままに生きること。これは、仏教の大切な教えです。ボクにとっては、子ども達と学び育つことが、僧侶としての生きる道だと思っています。

 

明日は、2時間という限られた時間の中での、お店づくりです。こんなことを子ども達にまなんでほしいと思っています。

 

①チームで折り合いをつける力。

②お客さんを意識するそ想像力。

 

こういった子どもがワクワクする学びは、必ず衝突が起きるものです。それが大事です。でも、やりたいことだから、いつまでも揉めれない。そこで、折り合いをつけ始めます。これは妥協とは少し違います。アイデアを足し算するのです。

 

また、自分たちのアイデアが独りよがりにならないように、いつもお客さんを意識する。ほんとに、みんなも楽しめるのか。この力って大切。だって、自分も楽しく、みんなも楽しいなんて最高だもんなぁ。

 

あとは、子ども達がやりたいことができるような材料があれば、任せてしまいます。口出さない方がうまくいくもんです。育ちやすい環境を整えれば、任せても大丈夫です。

 

明後日は、本堂などもオープンにしながら、3密に気をつけながら、のんびりやっていこうと思います。

てらこやまつり開催 10/18(日)

【てらこや祭り開催】

日時:10月18日(日)10:00から11:00ごろ

場所:真宗高田派 大仙寺(三重県伊賀市上野三之西町3241)

内容:子ども達の出す露店
   
   たこ焼きともさん 出店(子どものために活動している方)

   クイズラリー

※たこ焼き以外は全て無料です。

みなさん、ご贔屓に。

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中学寺子屋 若干名募集 毎週水曜日16時50分から19時まで

中学寺子屋がオープンして、早1ヶ月。

 

どうやったら、勉強ができるようになるのか。ここにはポイントがあります。

せっかく覚えたのに、忘れた。テストになったら、書けなかった。誰にでも経験のあることです。これは、復習が自分のものになっていないからです。人は忘れるようにできています。忘れかけた時に、また取り組むことで記憶が強くなります。

 

こんな学び方も含めて、寺子屋では学んでいます。PDCAサイクルを使って学習の計画を自ら立て、振り返るのも特徴です。月一回には、ワクワクする生き方をしている人生の先輩をゲストにお呼びし、話を聴く機会もあります。

 

一回は130分の授業ですが、内訳を紹介します。

 

① サークルタイム (10分)

② 学習計画(20分)

③ 自立学習(勉強の時間)90分〜100分

 

寺子屋中学生の部は、個人塾のようなものだと思ってください。勉強はもちろんですが、これからの人生で役に立つ学び方も教えています。

 

自分でいうのもなんですが、めちゃくちゃいい雰囲気です。ボクも中学生ならこの空間で学びたいと思います。

 

現在は6名で行っています。あと、2名ほど余裕があります。一度、体験で参加してみるのも可能です。お気軽にご相談下さい。

中学寺子屋のチラシはこちら↓

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中学寺子屋のチラシです。

 

 

 

 

 

 

 

学習を個別化するということ

一人一人、学び方も、学ぶペースも違う。

自ら何を学び、どのように学ぶのかを選択する。

学びは強制ではなく、自分がやりたいがスタート

 

こうやって書くと、そうだよなって思う。でも、これを実際に実践に落とし込むのはなかなか難しい。学習の個別化が難しいといわれる所以だ。

 

iwasen.hatenablog.com

 

岩瀬さんがいうように、個別化するだけでは不十分。そこにやりたいが原動力になる必要がある。

 

やりたいと思える学びが、そこにあること。これがまさに肝

 

寺子屋をしていて、ほんと思う。特に小学生。目的意識をもつことが大事だなぁ。

ピタゴラスイッチ作り

寺子屋の今のプロジェクトはピタゴラスイッチ作り!!

これは、ボクが6年生を担任をしていた時に、理科でやっていた学習です。それと、生活科のおもちゃカンパニーの学習を混ぜています。

風越学園の岩瀬さんの実践も参考にしています。

iwasen.hatenablog.com

子ども達には試行錯誤しながら学んでほしいですが、それと同時に今回のテーマは『重力』

 

遊びを通して重力の概念を獲得できるといいなー。今週は、ピタゴラスイッチの導入、youtube見たり、DVD見たり。

 

ちょっとだけやってみたら、一瞬で没頭。なかなか帰る時間になっても帰りません。

 

今は保護者の方にも協力してもらって材料集め。とにかく大量にあるといいなって思います。寺子屋のレイアウトも考えていきます。材料コーナーと道具コーナーを作ろうと思います。

 

こういう作る系は、レイアウトめっちゃ大事。使いやすいだけでなく、動線を考えて自然と関わり合いが生まれるように考えていきます。