寺子屋 大仙寺の日々是好日

三重県伊賀にあるお寺。大仙寺の寺子屋ブログです。探究型の寺子屋です。HP → https://www.iga-daisenji.org/

コロナがボクに気付かせてくれたこと

「コロナで、学校がなかなか始まらなくて、やる気はあるんだけど、なんか変な感じがする。」

 

こんな話を檀家さんとしていました。そうなんだなぁと思う。このことを受けとった上で、ボクが感じたこと、気付かされたことを書いてみようと思う。

 

まさか、世界にこんなパンデミックが起きて、たくさんの人が亡くなり、日常がこんなに混乱するとは誰も思っていなかった。ボクもこの4月から新しい生活をスタートしていたので、予定していたこと、希望していたことはことごとく無くなった。仕方がないことだと思いつつも、感情の浮き沈みが激しかった。イライラしたり、テンションが高くなったり、いろいろだ。ラッキーだったのは、仏教が身近にあったことだ。

 

こうやっていうと、なんだか怪しい感じがするんだけど、そうではなくて、仏教の教えは極めて現実を直視させるものなのだ。

 

無常という仏教の教え。ボクの中の親鸞さんはこんな風に言っている。

 

「すべてのことは変わり続ける。ただそれだけ。そこに、あーだこーだ思うのは、あなたの煩悩でしょう。でもね、それでいい。煩悩まみれの私たちなんだからさ。まず、それを受けとろうよ。未来を思いすぎると、かなわなかった時辛くなるでしょう。だから、ほどほどにしたらええ。思いどおりになると思うから、しんどくなるんだよ。ボクたちの命だって思いどおりにはならないものなんだから。今できることを生きたらええんちゃうか?

とはいえ、なかなかそんなんできへんもんやけどね。まぁ、一緒にやっていこうや。」

 

なぜ関西弁なんかは、ボクの頭の中で話す人が関西人だからだろう。

 

思いどおりにならないもの。でも、やっぱり急に日常が変わると動揺してしまうもの。それでいい。

 

だから、動揺した自分を認めてあげよう。動揺している身近な人を認めてあげたらいい。それは、ただ聴くということ。

 

その上で、長い人生があるとするなら、このコロナでの変化を体験したことはきっと、あなたを成長させる。だから、強がらなくていい。今感じていることを大切に。