寺子屋 大仙寺の日々是好日

三重県伊賀にあるお寺。大仙寺の寺子屋ブログです。探究型の寺子屋です。HP → https://www.iga-daisenji.org/

大事なことは見えにくい

寺子屋や学校で、子ども達と過ごしていると、その子の思いやペースを大事にしようと寄り添えます。でも、自分の子になると、途端に不安になります。

 

この前、運動会がありました。年中のうちの娘は、最初から最後まで、誰とも話さず、ダンスも全く動きませんでした。日頃から、幼稚園の話もあまりしませんし、行きたくないということも何度もありました。

 

その度に、不安になりました。このまま、馴染めなかったらどうしようとか。いろんなことを心配してしまいます。自分の子となると、途端に冷静にいられなくなるのです。

 

そんな中、妻は娘を丸ごと受け止めています。そんなもんやんかーって。踊らない娘を面白がっています。幼稚園の先生が、あまりお友達と話しませんと教えてくれても、そんなもんやんかーで終わります。ボクはそんな妻にイライラすることもありました。

 

でも、立ち止まってみると、娘を自分の枠に当てはめて考えていたのはボクだったのです。自分の枠に当てはまらない娘のことを、勝手に不安になっていました。そのままの、娘を受け取ろう。ようやくそう思えるようになってきました。

 

ついつい、ボクは心配からか、先回りしてしまったり、干渉しすぎたりしてしまいます。でも、それはボクの不安の表れだなと思いました。教師としての自分は、決してそんなことはしません。いつも、子どもを待とうとできるし、そういう教育のあり方を大事にしています。でも、親となると途端に難しい。

 

これからも、先回りしてしまったり、干渉しすぎたりしちゃうと思います。でも、このタイミングで大事なことに気づけた気がするのです。

 

ボクができることは少なくて、それは機嫌良くいることなんだと思います。

 

完璧な親にはなれないし、感情的にだってなるけど、そんな自分にも花丸しようと思います。一人じゃない、みんなで子どもをみていけばいい。そう思っているんです。ついつい、ボクたちは、子どもの目に見える行動に目が行きます。でも、そこに隠された子どもの思いこそ大事なんだということ。そんなことを、寺子屋や子育てを通して学ばさせていただいているなぁと思うのです。

 

学校の先生にもお願いです。どうか、子どもの行動だけでなく、その裏の思いを大事にしてあげてほしいのです。

子どもを信じること

子どもを信じること

  • 作者:田中 茂樹
  • 発売日: 2019/04/10
  • メディア: 単行本