寺子屋 大仙寺の日々是好日

三重県伊賀にあるお寺。大仙寺の寺子屋ブログです。探究型の寺子屋です。HP → https://www.iga-daisenji.org/

書くことの学習支援

「書くことの学習指導は、よい作品を生み出すためにするのではなくて、書き手の育ちを助けるためにするのである。」

歳の離れた友人でもある千葉大学名誉教授の首藤 久義さんの著作『書くことの学習指導』の一節。

f:id:iga-daisenji:20200711075506j:plain

 

ボクは首藤さんと出会う前に、「作家の時間」という学び方にであっていた。本を作るという活動だ。ボクの国語の書く授業は、作家の時間が中心だった。そこでも、中心に置いたのは、書くことに夢中になる姿だ。

 

当然、子どもの学習経験や個人の差はあるもの。それを無理に揃えるのではなく、一人一人に合わせて、目標を共に設定し、自ら学ぶことに徹底的にこだわってきた。

 

本作りにしたって、出来栄えは当然違う。教師がテコ入れしたり、同じような文章を書かせるようなワークシートなどで誘導すれば、同じようなものができるかもしれない。しかし、そこには子どもの達成感や、創造性などといったものが失われてしまう。

 

これは、好きなようにさせるということでは決してない。一人一人が少し頑張って取り組めるように支援していくのだ。

 

「育つのは子ども」

 

この本を再読しながら、そんなことを思う。

子どもが書いた作品は、どんなものであっても、比べるのではなく、その子の大切な作品として、大切に扱うこと。そんな大人でありたい。

そして、最後に。うれしいことに、首藤先生には寺子屋のアドバイザーを快諾していただきました。また、一緒に実践を考えられるのがうれしいです。