寺子屋 大仙寺の日々是好日

三重県伊賀にあるお寺。大仙寺の寺子屋ブログです。探究型の寺子屋です。HP → https://www.iga-daisenji.org/

デザイン思考で小さな一歩を

平日寺子屋始まっています。

 

月曜日(小学生の部)9名

 

水曜日(中学生の部)7名

 

金曜日(小学生の部)10名

 

全部足すと26名。これだけ集まってくれていることに驚きと感謝です。一番最初は、6月にした「お寺で遊ぼう」の企画がスタートです。

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最初は友人家族3組が滋賀から、大阪から来てくれました。小さな一歩だったけど、踏み出したことで、動き始めました。何かをする前は、どうなるのか、うまくいくのか不安になってしまいます。ボクもそうだし、これからもきっとそう。

 

そんな時に役に立ったのがデザイン思考です。デザイン思考というのは、簡単にいうと、何かを企画する時、熟慮して熟慮してから企画を作るのではなく、とりあえずさっと企画を作って、みんなから意見をもらう考え方です。

 6月のお寺で遊ぼうは、特に周知もせず、友人にだけ伝えました。

7月は友人が広めてくれました。

8月の夏の寺子屋は、近所の人たちに一軒一軒、挨拶を兼ねてチラシを配りました。うれしいのは、そのお宅が、昔の友人の家だったり、祖母がしていた寺子屋に来てくれた人だったり、話が弾みます。再会しただけでホッとしました。

 

夏の寺子屋は計16名。近所の人や、友人や、その友人でした。小さな人のつながりが、つながっていく。すごくうれしいことです。

 

小さな一歩があるから、その足跡を見つけてくれる人がいます。でも、その一歩って不安。めっちゃ分かります。だから、ほんと小さな一歩でいいんだなぁと思います。

 

デザイン思考は、それを後押ししてくれます。

 

 

夏の寺子屋終了!! 感謝!!

夏の寺子屋に参加することを後押ししてくださった、保護者のみなさまありがとうございました!


「友達が増えたよ。」「べんきょうも楽しくできた。」「本作りをがんばったよ。」「先生といっし ょにべんきょうできてよかった」「九九ができるようになったよ」「知らない人でもしゃべれるよ うになったよ。」「作家の時間もマイタイムも集中できて、家でも集中できるようになったよ」「何 が苦手で何が得意かをたくさん考えた。」「自分で何を学ぶかを先生といっしょに考えれた。」「作 家めっちゃ楽しい!」子ども達に最後に書いてもらった振りの一文です。


子ども達は、一人一人自分の成長を実感しているんだなぁと思います。いかに、子ども達の日 常に生かせること、これからの人生を支える体験をつくることができるのか考えた 5 日間でし た。

 

僕自身、学校以外でこれだけ子ども達と関わるのは初めての体験でした。でも、学校も寺子 屋も同じだなと思うのは、「子どもには力がある。自ら育つことができる。」ということでした。 この 5 日間でも大きく成長しています。これは、子ども自身の力です。その子が仲間と共に、自 ら歩んだ結果だと思っています。


寺子屋 大仙寺は、塾でもあり、学校でもある不思議な場所かもしれません。でも、そこには 確かな学びがあり、喜びがある。そんな場所を作っていきたいと思います。

 

実際にやってみて、 もっとこうしたらよかったなぁと思うこともありました。例えば、マイタイムでは、もっと自分 の苦手なことに向き合う時間を設けた方が子ども達はさらに成長すると感じました。ちょっと 頑張れば乗り越えられる課題で、自信をつけていくことが大事だと思います。これは、人によっ て課題が変わるということです。4 年生だから 4 年生の勉強をするというのではなく、その子の 今の力を現実的に見つめることが大事です。場合によっては、算数のかけ算は 2 年生からやり 直したほうがよいかもしれないし、5 年生の勉強にチャレンジした方がよいかもしれない。その 子によって違います。やり直すことも、ジャンプして先の勉強をすることだって、何も変なこと じゃないのです。分かったふりをして、やり過ごしたり、分からないから、もうやらないとあき らめるのではなく、やり直したり先に進んだりして、自分の学びを作っていけばいいんだと思い ます。何回でもやり直しがきくのが人生です。あきらめず前を向く。それには、仲間の力も必要 ですね。みんな、いい仲間に囲まれて学んだ 5 日間だったと思います。子ども達は、やり直した り、前へ進んだりしてもいいんだということを実感することができたでしょう。一人一人の成長 を応援してくれる励ましてくれる友達の良さも実感したことと思います。


5 日間ですが、関わった子ども達は、大切な教え子であり、友人であり仲間です。何かうれし いことや、困ったことがあればいつでも気軽に連絡してください。お力になれること、サポート できることがあれば、この子達のために汗を流したいと思います。そして、それは私達の喜びです。地域の中で子どもを育てたい。そう願っています。

 

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夏の寺子屋4日目

ある保護者の方から、こんなLineをもらいました。「スキップしながら寺子屋向かっている子がいたよー。」楽しみに来てくれることが何より嬉しいです。今日もしっかり学んでいました。マイタイムや作家の時間での、静けさは素晴らしいです。それぞれが、自分の課題に向き合っていきます。分からないところは教えながら取り組んでいます。

 

今日は子ども達にこんな話をしました。

 

真ん中の円はコンフォートゾーン。安心安全の場所。ここにいるとホッとする。二つ目の円はストレッチゾーン。少しストレスがかかるけど乗り越えられる場所。人はこのコンフォートゾーンからストレッチゾーンに出るときに成長する。学習でいえば、少し頑張ったらできるぐらいの課題を設定すると、成長につながる。一番、外はパニックゾーン。これは課題が難しすぎて成長は生まれない。

 

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立教大学 中原淳先生のホームページより

NAKAHARA-LAB.NET 東京大学 中原淳研究室 - 大人の学びを科学する: 快適空間、背伸び空間、混乱空間・・・あなたが今立っているのはどの空間?:学びとリスクの微妙な関係

 

子ども達は、今日の課題を選ぶときに、このことを頭にいれてチャレンジしていました。一人一人学ぶスピードも課題も違います。大事なのは、本人が自覚し何をしたらよいか考えること、そして共に協力しながら学ぶこと。これは、今だけでなくこれから生きていく中でも大切なスキルになると考えています。

 

夏の寺子屋で、たった4日間ですが、子どもの成長をとても感じます。これは、子ども達が自己選択し、友達と教え合うことで共に成長しているからだと思うのです。時代は大きく変わっています。子ども達の取り巻く環境も違います。当然、今の子ども達への教育も変化せざるを得ません。変化が激しい時代だからこそ、自ら選び、考え、仲間と知恵を出し合い、生き生きと前へ進んでほしいです。関わった子ども達が幸せに生きていくこと。それを後押ししたい!

長くなりましたwww書いているうちに熱くなってしまいました。いや、ほんと全ての子が生き生きと希望をもって成長してほしいんですよね。苦手なこともあれば、得意なこともある。みんなそう。苦手があるからダメなんじゃない。自分のペースで学んでいい。大事なことは、一歩ずつ前へ進むこと。そんなことを思います。また、熱くなってしまいました・・・

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夏の寺子屋2日目

 

「おはよう!!!」

元気な声で、朝から子ども達がやってきます。入り口は友達が作ってくれた暖簾です。

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ありがとう、たっちゃん夫婦。近所の床屋さんです。そして檀家さんです。いろんな人の応援があって今があるんだよなぁ。

2日目となると、子ども達の関係性もとてもスムーズになっています。ほんと、子ども達って力がある。「あのねー、仲良くなったんだよ。」と一年生。たった、これだけの時間でも成長している。子ども達が成長しやすい環境さえあれば、子ども達は生き生き育つ。

 

境内でかくれんぼをしました。朝は子ども達の心の距離が遠いから、チューニングを合わせるのに遊ぶのが一番です。

自立学習であるマイタイムでは、夏休みの宿題をしたり、プリントしたり、漢字アートしたり、作家したり、自分で計画して集中しています。

ここは、やりたいことがもっと増えていくような大人の働きかけ、またはオンライン教材を使ってもいいかなと思います。

 

タブレットはなかなか高額なので、クラウドファンディングも視野にいれてもいいかもしれません。なかなか重い腰が上がらないなぁクラファンは。

 

作家では今日もどんどん書き進めます。これはもう、止まらないやつですね。子どもの創造力すごい。

 

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子どもの作品は上二つは1年生。ツペラツペラさんの作品を参考に翻作しています。

下は四年生。完全オリジナル。発想がもうすごいなぁ。

 

明日もどんな作品にあえるかなぁ。楽しみです。

 

夏の寺子屋スタート

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夏の寺子屋スタート!!

 

ついにスタートしました夏の寺子屋。住んでいる場所も学校も学年も違う子どもたちが共に学び合う。もう、初日から子どもの良さ全開です!!

 

全ての子どもに力がある。これはボク自身、いろんな経験をしてきて確信していることです。そして、その良さが発揮しやすい環境を作るのが教育者の仕事だと思います。

 

まずは、安心・安全に過ごせる場所であることを実感することです。それにはみんなで笑うこと、思わず一緒に喜んでしまうような場を作ることが大事だと思います。

今日はパタパタをしました。みんなで円になって、順番に手を叩きタイムを縮めていくアクティビティです。風越学園のKAIさんのこれに詳しく載っています。

 風越学園はこちら↓

kazakoshi.ed.jp

「寝っ転がった方がいいんじゃない?」

「隣見ながらやろうよ」

少しずつこうやってチームになっていきます。いや、仲良くなっていきます。今日は、漢字アートに取り組んでみました。これは、寺子屋のアドバイザーをしていただいている千葉大学の首藤せんせいから学んだものです。

 

苦手な漢字を選び、それをアートにしていく。子どもの苦手っていうのはテストでの嫌な経験からきているのかもしれません。でも、漢字って本来そうじゃない。身近にあって便利なもの。敵になるものじゃないのです。仲良くなったほうがいい。そういう願いを込めています。

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おやつは冷凍ゼリーです。これ美味しい!!ホッとします。お寺の階段で食べました。

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そして、いよいよ本作り開始。作家の時間です。初めて自由に物語を書いたりする子もいました。短いとか長いとか、どんなジャンルだとか、今はそこは考えません。まずは、書くことを決めること、書くこと。質より量です。子どもはどんどん書いていきます。

子どもたちにとっては初めての作品です。大切な作品です。

 

そんなこんなで1日目終了です。

夏の寺小屋〜作家の時間〜

夏の寺小屋で行う、本作りプロジェクト『作家の時間』の準備を進めている。

 

作家の時間は、本を作る活動を通して、書くことが好きになる、書き続けてしまう学習だ。プロジェクト学習ともよばれる。

 

ボク自身、この実践は教員時代から長くしている。しかし、今は寺小屋といういわば、学校以上に自由な空間である。これを生かさない手はない。本作りで陥りがちなのが、ごっこ遊びになってしまうこと。これだと、子どもの学びと現実の世界がつながらない。

 

自分たちの学びが、実際の社会の中で役に立つ経験。これがプロジェクト学習の醍醐味だと思う。そこで、今回の本作りのラストにはkindle電子書籍にして出版しようと考えている。

 

最低価格は99円から設定されるようだ。これも子どもたちと相談しようと思う。

学校の良さもあれば、学校外の良さもある。学校外の良さは、より自由に学びを広げられること。これを存分に活かそうと思っている。